現在ギニア北西部のラベという地方都市のある地区には約6700人が住んでいますが、病院も診療所も一つもありません(診療所=病院よりも規模が小さいもの)。それより田舎には薬さえほとんど無い状態です。田舎で病気にかかると、何日もかけて町まで出てきて医者に診てもらうことになりますので、実際医療を必要としている人たちは6700人よりずっと多いことになります。
「まともな医療施設や薬があれば、もっと多くの命を救うことができる」と、シェリフ・ドクターは繰り返しつぶやきます。世界一周中にマラリアと赤痢を併発した時、死の淵から僕を救ってくれた彼への恩返しが、「診療所プロジェクト」です。診療所建設、ベッドや簡単な医療器具、トイレの設置などを行う予定です。資金は多くの方々にご協力いただいている「やった。」「ほった。」の印税、全国から寄せていただくご寄付によるものです。
飛行機を 20時間以上乗り継いで現地に着くと、シェリフ・ドクターが予想以上に診療所実現に向けて動いていて感動しました。建設用地の確保、NGOの立ち上げ(きちんとした組織であることの証明・内務省への登録)、地元有力者の推薦状、診療所の設計図や見積りなどができていました!慣れないペイパーワークもあり、通常の医療業務をしながら相当な労力だったと思います。井戸作りの時と同様、彼を中心として多くの人が「人々が健康に暮らすための手段」(=日本では当たり前のこと)に向けて立ち上がっていたのです。日本大使館の支援(草の根無償資金協力)を得るのは難しそうですが、できることは地域住民とご支援くださる日本のみなさんと進めていきます!
病院や学校など「箱モノ」を作ること自体は、お金があればできるので簡単です。目立つし、かっこいいし、わかりやすい。しかし本当の支援は、自立を促す=いかに自分たちが中心となって維持管理、運営、経営ができるか、という組織作り・人作り・情報集め・アイディア作りですから、このあたりで苦心しながらやっています。
まだ最終的な見積りが出ていませんが(3社見積りを依頼中=3つの業者から見積りをもらって比較検討する)、僕は診療所の全体予算の85%を負担し、現地の人たちが15%負担することになりました。国立病院の医者の月給が約6000円という国ですから、彼らにとっては相当の負担ですが、「自分たちの診療所!」という強いオーナーシップを持って運営管理をしていくためには自己負担も必要かと思います。
この診療所建設プロジェクト、 2009年を完成目標にしています。準備を重ねてよいご報告ができるようにがんばります。みなさまのご支援に心より感謝いたします。 |